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ポジションとアン・ドゥオールの話

今回は、バレエのポジションについてです。

バレエのポジションは、1〜6まであり、

 

1番は足を閉じた状態でアン・ドゥオール(外旋、ターンアウト。)

2番は足を足の1足と半分の広さに開きアン・ドゥオール

3番は土踏まずの前に踵をおきクロスした状態でアン・ドゥオール

4番は3番もしくは5番の延長線上に1足分の足の幅に開いてアン・ドゥオール

5番は親指に踵、もしくは爪先に足を置いてアン・ドゥオール

6番は両足を揃えている状態。(パラレル(並行)とも言われてます。)

 

といった種類があります。

1、2、4、5番はバレエの教室やレッスンでよく使用されますね。

 

 

それはバレエはアン・ドゥオールをする事を重要視される事が多く、アン・ドゥオールを行う理由は

・上体を垂直に維持する為。

股関節の可動域を増やし怪我をしにくくする為

・バレエの動きの中で足運びしやすくしダイナミックな動きをしやすくする為

 

などあります。

 

では、3番や6番ポジションの必要性はなんでしょうか?

それはバレエの動きを行う為の体を作る為の準備なのです。

 

アン・ドゥオールを行う際に膝や足首、関節、筋肉を痛めることがあります。

それは間違った知識で行うという理由もありますが、アン・ドゥオール行う為に必要なお尻周りの筋肉と内臀筋の柔軟性と筋力が足りていない為です。

 

普段の生活の中での歩行はお尻周りの筋肉と内臀筋の柔軟性と筋力などを意識しなくても動作を行なっていますが、それは生まれてきてから2速歩行を覚え生活で蓄えた蓄積してきた経験があるから行える事なのです。

しかし、バレエなど普段と違うフォームでの歩行や跳躍は普段の生活で使用している筋力や柔軟性は普段の生活よりも、より必要とするために間違った仕方で行うフォームや動きは痛めるリスクがあります。

 

かといって、知識だけで急に行なっても体が慣れていかない。そこでバレエに適した立ち方や動きに必要な柔軟性と筋力を育む為の準備のポジション3番、6番の登場です。

 

6番は骨盤の位置を意識した立ち方を・・・。

3番は徐々に内臀筋の筋力を鍛え、伸ばしていき不安定なクロスした足型のフォームの準備に向いていると言えます。

 

ポジションで止まっている時には一見できているように見える人もいますが、動きをした後のポジションへの正確な納め(例・5番⇨グリッサード⇨5番など)ができていない人やタンデュなどの動作をしたときにドゥミを通過せず足裏がすぐ床から浮く人は形を模倣したフォームを作る事にこだわっているタイプの人が多いように思います。

自身のポテンシャル以上に無理に作ったアン・ドゥオールポジションは大腿骨からではなく、膝や足首から外旋しているケースが多く、その場合足裏全てに均等に体重を乗せる事が難しく、足裏の重心移動が正確にできない為、床から足が離れた時点で軸がぶれたり動きの中での垂直な上体の維持が難しくなります。

 

しかしそれでは本末転倒・・・。

 

ならば、無理に5番を作らずに自分の体に作りやすい3番で正確な練習を重ねて慣れる事の方が良いのではないでしょうか??(ただ、その中でも体をしっかりと使う事が前提ですが・・・。)

 

まずは無理なポジションを作る事に固執しないで、自分の状態に合ったポジションで床をしっかりと足裏全部でおす練習をし地道に体を慣らしていく事をお勧めします。

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コメント: 1
  • #1

    川副由香 (月曜日, 10 4月 2023 22:03)

    神先生

    お忙しい中、ブログの更新ありがとうございます。

    バレエのポジションについて、丁寧にご説明いただき、どうもありがとうございます。

    今一度、ポジションを確認しながら正確に身体を使え、そして、バレエ(踊り)に適した筋力が使えるように意識してレッスンいたします。